公益社団法人 岸和田青年会議所

理事長所信

一円融合

 ~心ひとつに夢あふれる未来へ~

 基本方針

地域の将来を担う青少年の健全育成
地域から必要とされる青年経済人の育成
地域の課題を知る機会の提供と魅力の発信
理念に共感するメンバーの育成とリーダーシップ力の向上
会員拡大について

 はじめに

 私は2017年に入会し、今日を迎えるまでに多くのメンバーに出会い、成長する機会を得ました。しかし、振り返ってみると新型コロナウイルス感染症の流行という社会情勢により、思うようにJC活動ができないという歯がゆい時間も経験しました。だからこそ、現在のように普段の生活を送ることができ、JC活動に取り組める環境に感謝して明るい豊かな社会の実現に全力で取り組んでまいります。私たちの目指す理想は自分たちだけが良ければいいという社会ではありません。社会によりよい影響を与えるためにも私たちが社会から必要とされる青年経済人となり、リーダーシップを発揮し、地域と共に発展していくことが大切だと考えます。そのために一人ひとりが成長し、その成果を社会に還元することで地域の発展につなげるべく、JC運動に邁進してまいります。

地域の将来を担う青少年の健全育成

 私がJCに初めて関わったのは小学生の頃に参加したわんぱく相撲です。その際に青少年の健全育成に取り組まれている先輩諸氏の姿を見て、子どもながらJCに好感を持ったことを覚えています。そうした経緯から、私は躊躇することなく入会することができました。また、私がJCに入会したと言うと、子どもの時に参加した少年少女サマースクールの思い出を事細かく教えてくれた友人もいます。子どもの時の記憶や印象は大人が思う以上に覚えているからこそ、私たちは青少年育成事業に全力で取り組まなければなりません。そして、先輩諸氏から引き継いできた2つの伝統事業から礼儀作法や相手を敬う気持ち、負ける悔しさや勝つ喜びなどを学ぶこと、感謝やリーダーシップ、コミュニケーション能力の向上など子どもたちの成⾧の機会を提供するという土台は大切にしつつ、価値観が多様化する時代に対応できる青少年育成事業を展開してまいります。

地域から必要とされる青年経済人の育成

 パナソニックの創業者である松下幸之助氏は『企業は社会の公器である』という言葉を残しました。企業が社会の公器であると考えれば、企業の活動に必要な経営資源である人財、資金、土地、物資などは、社会からお預かりしたものとなります。社会からお預かりした資源を使って活動を行う以上、企業はそれらを最大限に活かしきり、その活動からプラスを生み出して社会に貢献しなければならないという考え方です。この理念はJCにも共通するところが多くあると考えます。私たちの活動が社会から必要とされてきたからこそ、岸和田JCは今日まで続いてきました。そのことは構成するメンバーが青年経済人として地域から必要とされてきた証しです。今後も地域への愛着を持ちながら経済活動を行うことで、いろいろな面に好循環を生むことのできる青年経済人を育成します。

地域の課題を知る機会の提供と魅力の発信

 岸和田にはだんじり祭り、久米田池、水なす、包近の桃、シラスなど、挙げるときりがないほどの文化や名産が思い浮かびます。海から山まであるまちで漁業は大阪府において1位の漁獲高、農業も大阪府下でトップレベルの農業産出額となっています。そうしたことから、いろいろな活動をする上で、本当にポテンシャルの高い魅力的なまちだと感じます。しかし、多くの文化や名産があることで人によって発信したい魅力が違います。報道によると、2024年1~6月の関西国際空港の国際線における外国人旅客数は、前年同期比70%増の約910万人で新型コロナウイルスの感染拡大前の2019年の874万人を上回り、過去最多を更新しました。市内を通る南海本線やJR阪和線の車内で外国人を見る機会は多いですが、岸和田に降り立つ外国人はほとんどいません。まちの魅力と課題を知るためにも、私たちがまちに出て、地域のことを知る必要があります。その上で、私たちがブラッシュアップした魅力を内外に発信し、岸和田の知名度と交流人口の増加に取り組んでまいります。

理念に共感するメンバーの育成とリーダーシップ力の向上

 組織として目標を達成するためにはその理念をメンバーに幅広く伝えることが重要です。JCに入会した理由やきっかけはそれぞれ違うはずです。しかし、理念は一つです。その理念に共感することで一人ひとりが迷いなく行動できます。そのために、JCの理念を知り、共感できる学びの機会を提供します。また、積極的に活動することでリーダーシップ力が向上できる組織を目指します。メンバーには必ずその人にしかできない役割があります。一人ひとりがそれぞれの立場で組織が前に進むよう引っ張ってほしいと考えます。その考えのもと、メンバーの資質向上と組織の発展に取り組んでまいります。

会員拡大について

 私の好きな言葉に『志ある者は事ついに成る』があります。固い意志をもって、自分自身の目標に向かって進む人はどんな困難にあっても最後には事を成し遂げることができるという意味です。一見すると困難のようにみえても、信念をもってことに当たれば遂には実現されるということです。私はこれからも志をもって、全力でJC活動に取り組んでまいりますが、一人の力では限りがあります。一人ひとりが同じ思いで取り組むことと、一人でも多くのメンバーと共にJC活動を同じ志で取り組むことが運動の拡大につながると考えます。そのためにも、会員拡大に取り組むことが最重要課題です。私たちの仲間が一人でも増えることが地域の発展に繋がるという考えのもと、会員拡大に取り組んでまいります。

むすびに

 スローガンにある一円融合とは、組織においてすべてが互いに働き合って一体となる。あらゆる事を別々に切り離して考えるのではなく、ひとつの円の中に入れて見る。そのひとつの円の中で、すべてのものが互いに働き合い、一体となったときに初めて結果が出るという意味です。JCに置き換えれば、JCとメンバー、JCと地域、メンバー同士などいろいろなパターンがあると考えますが、すべてのものが互いに働き合い、力を合わせてひとつになることが重要だと考えます。

 岸和田JCは私たちが生まれる以前から存在し、昭和、平成、令和という時代を歩んできました。先輩諸氏が紡いできた歴史の中にも多くの困難があったことだと思います。現在の岸和田にも人口減少など多くの課題があります。しかし、私たちの歩む未来は夢であふれていると私は信じています。それを作っていくのも私たちの手にかかっています。その実現のために、一円融合~心ひとつに夢あふれる未来へ~というスローガンを掲げました。直面する課題を解決し、まちの価値を高め、メンバーと共に夢であふれる未来を創るためにJC運動に邁進してまいります。